ヒトコト図書館掲示板

髙橋キヌ、28歳独身。月に読む本は150冊以上、本代は常に10万円。ページのあいだに棲んでいます。

終点のあの子

女子校出身だからか、舞台が女子校のものに弱いです。 

しかしながら、本に描かれた「女子校像」は、キヌが感じた雰囲気とは違うものなのが大半。これが現実です。あの異性の目線を一切気にしない時間は、何を読めばもう一回味わえるのやら。

…という訳で、本日はこちらの小説をご紹介。

終点のあの子 (文春文庫)

終点のあの子 (文春文庫)

 

あらすじはこんな感じ。

プロテスタント系女子高の入学式。内部進学の希代子は、高校から入学した奥沢朱里に声をかけられた。海外暮らしが長い彼女の父は有名なカメラマン。風変わりな彼女が気になって仕方がないが、一緒にお昼を食べる仲になった矢先、希代子にある変化が。繊細な描写が各紙誌で絶賛されたオール讀物新人賞受賞作含む四篇。 

 

女子校だからと言う訳ではないでしょうが、いわゆる「いじめ(ハブ)」について書かれています。

キヌがメモをとったヒトコトはこんな感じ。

少しだけ、ざらりとしたものを胸に感じた。

希代子の朱里に対する気持ちは、少しだけ曇った。筆洗いにほんのいってき、黒い絵の具が滴ったように。

あの子は、自分の意志より人の目が大事で、生煮えの自由への憧れだけ。一生今の場所から飛び立てない

 

好意が敵意に変わる瞬間 が、鮮やかに描かれていてぞっとしました。

そうなんですよね、敵意って直前までは、相手に対する期待だったり好意だったりするんですよね。それがある瞬間に、オセロのようにパタッとひっくり返る。

 

ちょっとネタバレなのですが、このあたりも大きく頷いてしまいました。

朱里を攻撃することで自分たちは同じになれたと思っていた。それは間違いだ。きっとみんな、それぞれ違う思いを抱きながら、大きな流れに従っていただけだ。

いじめを筆頭とした「嫌い」を共有するコミュニティは、強固そうに見えてすごく脆い気がします。

じゃあコミュニティとして上手く行く方法は一体何なんだろう…そんなことをつらつら考えました。

ほんと、ちょっとどころではない脱線(笑)

 

柚木先生がもともとドラマのシナリオを書いていたご経験をお持ちだからか、柚木先生の作品は頭の中でビジュアル化しやすい(主人公が使っている小物などの具体的なブランド指定がある、シーンや背景が細かく描かれている)のが大きな特徴。

ドラマは見るけど小説は苦手、という方でも楽しめるのでおススメです♡

 

 

 

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本編とは関係ないのですが

牡蠣に酢を回しかけて、胡椒をさっと振る食べ方を「アリスの牡蠣」 と言う(これでときめかないあなたはディズニー映画『不思議の国のアリス』未履修者と見なします)、とこの作品で知って試してみたい気持ちでいっぱいです。どこかのメニューにないかしら。