ヒトコト図書館掲示板

髙橋キヌ、28歳独身。月に読む本は150冊以上、本代は常に10万円。ページのあいだに棲んでいます。

桜ほうさら【全2巻】

宮部みゆきは、絶対ハズレがないだろ?だから、もう読むものがなくなるまで取っておいてるんだ」

という知人がいました。

もうね、アホか!と。

まず「読むものがなくなる」ときなんて来ないわと。

 

本は気になったときが自分にとってのベスト・シーズン、これをモットーにしてます、キヌです。

という訳で、本日はこちらをご紹介。

桜ほうさら(上) (PHP文芸文庫)

桜ほうさら(上) (PHP文芸文庫)

 
桜ほうさら(下) (PHP文芸文庫)

桜ほうさら(下) (PHP文芸文庫)

 

あらすじはこんな感じ。

舞台は江戸深川。

主人公は、22歳の古橋笙之介。上総国搗根藩で小納戸役を仰せつかる古橋家の次男坊。

大好きだった父が賄賂を受け取った疑いをかけられて自刃。兄が蟄居の身となったため、江戸へやって来た笙之介は、父の汚名をそそぎたい、という思いを胸に秘め、深川の富勘長屋に住み、写本の仕事で生計をたてながら事件の真相究明にあたる。
父の自刃には搗根藩の御家騒動がからんでいた。

ミステリアスな事件が次々と起きるなか、傷ついた笙之介は思いを遂げることができるのか。「家族は万能薬ではありません」と語る著者が用意した思いがけない結末とは。

厳しい現実を心の奥底にしまい、貸本屋・治兵衛が持ってきたくれた仕事に目を開かれ、「桜の精」との淡い恋にやきもきする笙之介の姿が微笑ましく、思わず応援したくなる人も多いはず。

人生の切なさ、ほろ苦さ、そして長屋の人々の温かさが心に沁みる物語。

 

宮部みゆき先生作品はストーリーとしておもしろいのはもちろん、登場人物の背景がにじみ出るヒトコト(セリフ)がもう、秀逸なんですよ…

この作品でのお気に入りのヒトコトはこんな感じです。

二人の女に挟まれる男というものは、この世でいちばん弱くなるのだ。ともかくも事なかれと流され易くなっての。角を立てず、あちらにもこちらにも甘いことを言ってやろうとするうちに、にっちもさっちもいかなくなる。

「無駄ではございません。ありそうにないことでも、確かめてみるまでは脇に除けてはいけません」 

飯を食って寝て、また起きては飯を食って寝る。そのことだけに追われ、生きたまま一寸刻みに死んでゆくような日々

 

特に今回は「嘘」に関してのヒトコトが秀逸だった…ちょっと長めなのですが、全部引用しますね。

釣り針の先には、魚の口に引っかかったら容易に外れぬように、返しが付いている。嘘というものにも、返しがついている。だからひとを引っかけるのは容易だが、一度引っかかったらなかなか抜けない。自分の心に引っかけるのも容易だが、やはり一度引っかかったらなかなか抜けない。ーそれでも抜こうと思うならば、ただ刺さっているときよりもさらに深くひとを傷つけ、己の心も抉ってしまう。

些細な、つまらぬことで嘘をついてはいけない。嘘は、一生つきとおそうと覚悟を決めたときだけにしておきなさい。

 

もう、このヒトコトを読むためにこの本があったよね、と。惹かれたら、ぜひ読んでみてください。

 

 

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