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ヒトコト図書館掲示板

髙橋キヌ、28歳独身。月に読む本は150冊以上、本代は常に10万円。ページのあいだに棲んでいます。

ナイルパーチの女子会

去年の後半はクローゼットいっぱいに溜まった本を片っぱしから読んでいく、という生活をしていました。

この本もそのひとつ。

ナイルパーチの女子会

ナイルパーチの女子会

 

直木賞候補作にあがっていた柚木麻子先生の本です。『火花』と同時に買ったはずなのに、11月まで放置してました。
積み上げちゃって出てこないとか、これほんとよくある…今年はちゃんと本棚を整理しつつ読みたいと思います。

あらすじはこんな感じ。

丸の内の大手商社に勤めるやり手のキャリアウーマン・志村栄利子(30歳)。実家から早朝出勤をし、日々ハードな仕事に勤しむ彼女の密やかな楽しみは、同い年の人気主婦ブログ『おひょうのダメ奥さん日記』を読むこと。決して焦らない「おひょう」独特の価値観と切り口で記される文章に、栄利子は癒されるのだ。

その「おひょう」こと丸尾翔子は、スーパーの店長の夫と二人で気ままに暮らしているが、実は家族を捨て出て行った母親と、実家で傲慢なほど「自分からは何もしない」でいる父親について深い屈託を抱えていた。

偶然にも近所に住んでいた栄利子と翔子はある日カフェで出会う。同性の友達がいないという共通のコンプレックスもあって、二人は急速に親しくなってゆく。ブロガーと愛読者……そこから理想の友人関係が始まるように互いに思えたが、翔子が数日間ブログの更新をしなかったことが原因で、二人の関係は思わぬ方向へ進んでゆく……。

女同士の関係の極北を描く、傑作長編小説。第28回山本周五郎賞受賞作。

 

ハイスペックバリキャリOLの栄利子と、ゆるふわブロガー主婦の翔子。ふたりの心に共通していたのは「親しい同性の友達がいない(ように見える)」という悩み。

 

これはたぶん現代人の誰しもが持っている悩みなのではないでしょうか。

なんでかっていまはSNSがあるから。

キヌだって、絶えずタイムラインにあがってくる他人の生活…おしゃれでリア充感のある写真や、それを彩る「いいね!」やコメントの嵐を見ていると、少なからず胸がざわざわします。心が疲れているときは特にそう。

 

見知らぬ他人の支持と賞賛を得ることが、なによりも大事。

そんな風潮に、そしてそう考えている自分に、心底ぞっとしました。

 

ハッとするヒトコトはたくさんあるのですが、

「まあ、確かにねえ。就職してからは、大学のグループとも疎遠だなあ。女子会に誘われてもいく暇がないし」
話をいったん引き受けることで、かえって優位性を保つのはビジネスで学んだやり口だ。そんな仲間は存在しないし、女子会になど誘われたこともない。

ネットに限らず、落ち着ける場所や笑顔を交わせる相手を出来るだけ確保しておきたい。

踏み込む手前で、美味しいところをそろりと舐めるような付き合いをこれからも細く長く続けたいと思っている。

自分以外の誰もが絶え間なく進み続けている気がして、世界が眩しかった。 

濃い人間関係に立ち入りたかったー。人と人のつながりの中に飛び込んで、自分の輪郭を確認したかった。 

ちゃんと手をかけて作った食事はその分、心にまでするすると届くのに。
いつの間にか、自分がどう思うかより、他人にどう思われるかの方が重要になっていた。

 

次のヒトコトにぐさっときたら、ぜひ読んでみてください。けして損はさせません。

友達そのものではなく「友達がいる自分」というものが、彼女が求めてやまないものなのだ。

 

 

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 このヒトコトもささったのですが、どちらかというと恋愛面でかも。

思い出は思い出として大切にとっておけばいいじゃない。たとえ幻だったとしても、楽しい時間を一瞬でも過ごせたんだから、それでいいじゃない。私には確認しようもないけど、もし、本当にその旬ん感、あんたたちの心が通い合っていたとしたら、その夜は宝石みたいなもんなんじゃないの?取り戻せないからこそ、大切な時間だよ。それなのに、あんたはその奇跡に感謝しようともしない。あってしかるべき状態だと決めつけてる。相手にあれと同じものをもっとくれ、としつこく要求するのはやめなさいよ。

面倒くさいっていうのは、結局自分が一番可愛くて、自分以外の誰かのために一分だって時間を割きたくないってことなんだよ。でも、ありがとう。その生き方を貫いたら、こうなるってことを教えてくれただけで、親としてはもう十分。

 

柚木麻子先生の本は、他にもご紹介しています。

librarian-kinu.hatenablog.com

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 『火花』の記事はこちら。

librarian-kinu.hatenablog.com