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ヒトコト図書館掲示板

髙橋キヌ、28歳独身。月に読む本は150冊以上、本代は常に10万円。ページのあいだに棲んでいます。

さみしくなったら名前を呼んで

若さや美しさの呪縛から解放されて、主婦の座にどっしりとあぐらをかいている女性たち。わたしも早くああなりたい。あんなふうに半径二キロ圏内の安全な世界でちんまり暮らしたいなぁと、密かに憧れていました。 

中学入試を首席で突破した親友が、中学一年生にして同じようなことを言っていたなあ(親友はただ、周りと競うようにして勉強させられる毎日が嫌だっただけのようですが)と、このヒトコトを読んで思い出しました。

 

この本の中のヒトコトです。

さみしくなったら名前を呼んで

さみしくなったら名前を呼んで

 

あらすじはこんな感じ。

いつになれば、私は完成するんだろう。

踊る十四歳、孤高のギャル、謎めいた夫妻、故郷を置いてきた女……律儀に生きる孤独な人々の美しさをすくうショートストーリーズ。

 

女性の人生って、周りのひとからどれだけ好意的な視線を集める(注目される)か、がキモとされている気がします。

そしてそれは、残酷なことに、一生続くんだと。

中学生のときには30歳を過ぎた人生なんて、正直想像つきませんでした。キャリアプラン?も「高校卒業、大学卒業、就職、結婚、出産」くらいのばくっとしたものだったし。なんとなく、そのときになれば自動でするもんだと思ってたしね。 

ああ、わたしもうつみ宮土理父親みたいな人がいればいいのに。きみは可愛いよ、すごく可愛いんだよって、ちゃんと目を見て言ってくれるだれか。 

素敵なひとに、なりたくてなりたくて仕方なかったあのころ。稼いだお金を洋服につぎ込み、自分のスタイルを模索しながら、ケイコもこんな目をして、素敵なひとからなにか”教え”を請おうとしていた。そうやって一足飛びに自分を完成させたいと、いつももがいていた。 

いまわたしがいるのは、とびきり洒落た最新のスイーツを、さりげなく手土産に持っていく人が賞賛を集める世界だ。たかがお菓子のくせにと思うけど、それは自分の文化的素養をアピールする、車高の重要アイテムなのだ。

そのうちっていつだよ。そのうちなんてないよ、あたしの辞書には。

 

まあでもこの本を読んでいて、「女なら一生付いて回るような悩みだったら、末長く付き合っていこう」って気になりましたけどね。

完成しないからこその芸術(サグラダファミリア)もあるくらいだし。それ級の悩みってことで。

 

急に道はひらけないかもしれないけど、歩いてたらどこかに着くでしょう。

 

いまのキヌはそのくらいに考えています。 

まあ、相変わらず自分がしたアクションには期待しちゃうけど笑

たった一つのアクションで、世界が変わることを期待して、その期待は何度も何度も裏切られた。数え切れないくらいのシチュエーションで、あたしはこの日常からするりと脱出できる日を夢見た。一足飛びで大人になれる日を。心から自由な気持ちを味わえる日を。
たった一つのアクションにすべてを託して。

 

 

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 山内マリコ先生に興味をもったきっかけはこちら。

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