ヒトコト図書館掲示板

髙橋キヌ、28歳独身。月に読む本は150冊以上、本代は常に10万円。ページのあいだに棲んでいます。

デフ・ヴォイス 法廷の手話通訳士

最近気づいたのですが、キヌはピンクが好きみたいです。特にモノトーンとピンクの組み合わせ。色としたらこんな感じ。 

デフ・ヴォイス 法廷の手話通訳士 (文春文庫)

デフ・ヴォイス 法廷の手話通訳士 (文春文庫)

 

2016年の自分へのクリスマスプレゼントはこの色のフレームの眼鏡にしました。初めて見た人には十中八九びっくりされる派手眼鏡です。

せっかくなので、本日はこの本をご紹介します。

買う前に「デブ・ヴォイス」と読んでしまったのは内緒です。

仕事と結婚に失敗した中年男・荒井尚人。今の恋人にも半ば心を閉ざしているが、やがて唯一つの技能を活かして手話通訳士となる。ろう者の法廷通訳を務めていたら若いボランティア女性が接近してきた。現在と過去、二つの事件の謎が交錯を始め…。マイノリティーの静かな叫びが胸を打つ。衝撃のラスト!

表紙の色が好きだったのもあるけど、この本の帯に「読書メーターで話題沸騰!」ってあって、それが気になって購入したんだよね。忘れてたけど。

読書メーターにも書いたのですが

恥ずかしながら全く知らない世界のことだったのですが、ところどころに自然と解説が入っているおかげで、疎外感を感じずに読めました。

 

解説の部分を読むだけでもほんとに面白いので、いくつかキヌが「へー」と思ったことをご紹介しますね。

「聴こえない者」の側は、自らを称するのに「ろう者」という表現を好んで使う。かつでの「聾唖者」から「唖」(=話せないことの意)を除いたのは、「自分たちは聴こえてないが話せないわけではない」という意思の表れだ。そして、その逆は「健聴者」と言わずに「聴者」と言う。単に「聴こえる人」という表現だ。

ろう者といっても、全く聴こえない人は珍しく、その程度は様々だ。聴こえなくなった時期や原因によってもコミュニケーションの仕方は異なる。

一般に知られている手話ー日本語に手の動きを一つ一つ当て嵌めていく手法は、正確には「日本語対応手話」と呼ばれるものだ。聴者が手話サークルや手話講習会等で学ぶのはほとんどがこれで、自然、手話通訳史が使用する手話も同様になる。

これに対し、ろう者が昔から使っているものは「日本手話」と呼ばれ、日本語の文法とは全く違った独自の言語体系をもっている。従って、生まれた時から使っているろう者でなければその習得はかなりの困難を極め、聴者はもちろん、難聴者や中途失聴者などでも使いこなせる者はまれだった。

逆にろう者が「日本語対応手話」を理解するにはいちいちそれを頭の中で「日本手話」に置き換えなければならず「何とか理解はできるもののかなり疲れる」というのが本音のようだった。

両者の違いの一つに、「日本手話」ではNMS(非手指動作)と呼ばれる「顔の表情や眉の上げ下げ、口の形や肯いたり首を振ったりする頭の動きなどが重要な意味を持つ、ということが挙げられる、これらの表現によって、ただの単語の羅列ではなく、疑問形や命令形、使役形などの文法的意味を持たせることができるのだ。

さらにそれは、視線や間の取り方、動作の強弱・緩急などを使って、実に豊かな表現が可能になる。

名前に限らず、固有名詞を手話で表現するのは、実は結構めんどうなものだ。従って、頻繁に使われる「呼び名」に関しては、本名の代わりに簡単に手話で表現のできる「あだ名=サインネーム」が使われることが多い。

 

本当はストーリー部分で書きたいこといっぱいあるんですよ……

片貝さん(サブキャラ)が酔ったときにちらりと見せる弱さとか、瑠美(ヒロイン?)の家族を思う強い気持ちとか、みゆきの愛する者を持ったゆえの強さ(ヒロイン)とかさあ!!!

久しぶりに物語に出てくるキャラクターたちの、熱烈なファンになりました。

 

でもこういう強い気持ちがあるとね。ついついネタバレしちゃいたくなるの笑

 

……と、言うわけで。

気になった方は是非読んでみてください。損は私がさせません。

 

相手の言語と文化を理解しないところに、対等な関係など生まれないのです。対等な関係なしに、団結や共闘などありえません。

 

 

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