ヒトコト図書館掲示板

髙橋キヌ、28歳独身。月に読む本は150冊以上、本代は常に10万円。ページのあいだに棲んでいます。

英国メイド マーガレットの回想

本日はセレクトショップで購入した本をご紹介します。

ちなみにこの記事のときです…わーほんと懐かしい。

librarian-kinu.hatenablog.com

 

英国メイド マーガレットの回想

英国メイド マーガレットの回想

 

「英国メイド」って打とうとしたら、「英国冥土」って出た。しっかりしてくれパソコンちゃん。 

 

内容はこんな感じです。

1920年代の英国。海辺の街の職人の家で健やかに育った15歳のマーガレットは、貧しさから教師になる夢をあきらめ、裕福な家のキッチンメイドになった。そこに待っていたものは、ハードな長時間労働と、根深い階級格差だった。大量の鍋を洗い、手間隙かけて料理の下ごしらえをし、活きのよすぎるロブスターと格闘し、女主人の理不尽な仕打ちに耐える日々。失敗を繰り返しながら、彼女は強くなる。昼なお暗い地下のキッチンに押し込められて、一日15時間の家事労働に携わってはいても、胸に秘めた「野望」が消えることはない。20世紀初頭の英国における、メイドやコックの隠された生活が、活き活きと綴られる。最下層のキッチンメイドからコックへ、そして六十歳を超えてのち本書を出版し、一躍売れっ子作家の道へ。知性とユーモアと批判精神に満ちた、類まれなる英国女性の一代記。

 

正直な話、森薫先生の表紙画に引かれて、中身をほとんど見ずに購入したのですが笑

日本だと制服萌えのいちジャンル(いや、キヌもメイド服大好きですけども!)としてしか語られないメイドさんのけっこう過酷な生活がわかる、いい本でした。

 

目に入るものすべてが違いを強調しているように見えた。

自分のプライドを守りぬきたいなら、やるべきことはただひとつ―気にしないこと。

私はくよくよ悩んだりしなかった。食べ物の内容なんてどうでも良かったのだ。食べられる限りはね。

キッチンメイドなんて、誰でもない人間。なんでもない存在。誰も話を聞いてくれない。ほかの使用人にすらこき使われる、卑しい女中でしかないのだ。

自分の働いている家の高い地位を、その身体いっぱいに染み渡らせていた。そう、きっとこれが、世の人の言う、使用人の生きる目的というものなんだろう。

 

今ほど電化製品が発達していないから与えれた仕事自体も大変だし、クラスの違う生活を目の当たりにしながらも自分の置かれている環境はちっとも変わっていかない、そんな生活。

 

もう、今の自分の生活(床暖房のある部屋でぬくぬくブログ更新)が王侯貴族の生活のように思えますよね。

今の自分のいる環境が、先人たちが整えてくれたものであることを噛み締めました。

 

 

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当時の食べ物は常に新鮮だったから、本当においしかった。肉屋や魚屋にすら、休息冷凍庫のようなものは存在しなかった。冷蔵室はあったけど、ものを凍らせることはできなかった。だから、手に入る食べ物はなんでも新鮮で、味が濃かったのだ。

 って聞くと、ちょっといいなって思っちゃいますけどね。

 

そうそう、この本には当時の性のことも書いてありました。恋愛の項目なんかは今にも通じるところがあるので、ここで紹介しておきます。

貧乏人にとって、手の届く唯一の楽しみといえば、それ(セックス)しかなかったのだ。なんせタダだ。少なくとも、実際に子供をつくってる最中だけは。

当時のワーキングクラスの人びとは、けっして将来のことは考えないものだった。そう、絶対に。今を生きるだけで精一杯だったから。

たぶん彼女たちは、心の奥底では気づいていたのだろう。メイドのふだんの生活があまりにも味気ないから、若い男にデートに誘われることは、その見返りに何をあげてしまってもいいくらい、本当に嬉しいものなんだってことを。

結婚する気があろうとなかろうと、男は手に入れたものの使い心地を試したがるものなのに。

つまるところ、結婚前のデートで彼女にお金を使わない男は、まず間違いなくそのあとだって使わない。